梨々は後厄年

後厄年レズビアンの忘備録。

カミングアウトの先のカミングアウト

私がカミングアウトしようがしまいが、すると決めたならそれなりの辛さとかしんどさとか、そんなの自分の事なので私が受け止めたら済む話なんですが。

 

家族が、となると、違うよね。

 

結局私の状態を、妹は結婚したい彼氏には言わないといけない…いけない、というと語弊があるけど、私のことを黙って結婚して後々何か困るといけないから、言っておきたい状態だったわけです。お姉さんパートナーと同棲してるのに?いつまでも結婚しないの?もしかしてその彼氏ワケありなの?その二人大丈夫なの?色んな推測はできるもんですから。

 

偏見がある人は本当にあるし、私が本当の意味で独身なら独身で、将来ぼけたら自分たちが面倒見なきゃいけないのかとか現実的な不安やなんやら出てるくるからね。家族となると、その辺あんまり曖昧にしておけないものです。

現に結婚していて、相手の兄弟に独身がいると「将来どうする気なんだろう、うちが面倒見るのかなとか、ちゃんと本人は考えてるのかとか思う」って人は周りに多いのです。いや、ごもっともよ。

 

まあ私が私の事で例えば実家から勘当されまいが仕方のない事なのですが、妹の人生に影響があるのが一番怖かったんです。

妹にカミングアウトした時に「気づいてあげられなくてごめんね、今まで言えなかったところでいっぱい苦労したでしょ」と言われたんです。そんな理解をしてくれた妹に、そんな話以前にずっと仲の良い妹に、私の存在があることで幸せになってもらえなかったら、それこそ私は死んでしまいたい。

 

よく、家族の為に生きてるわけじゃないんだから良いじゃん!と言う人もいますが…いや、両親はいいよ。両親は、私から孫は見せられなくて申し訳ないけどお互い人生のパートナーはいるんだし。

 

けど兄弟とか姉妹とかは、同じ時代を生きていくから感情論だけでない問題もついてくるし、相手にもご家族はいるし、妹がこれで破断とかになったらどうしようと。妹がパートナーを狭める事になってしまったらどうしようと。

 

妹曰く「そんなのに偏見のある奴とは、そもそも結婚したくないんだよ!」らしいですが、またもう一つのカミングアウトをさせなきゃいけなかったのはただただ申し訳なかったなと、姉としては本当に本当に心苦しかったのです。

 

私がいまだに、というか一生「レズビアン最高ー!女同士最高ー!来世もレズビアンがいい★」とならないのは、こういう部分なんですよね。

 

自分の周りには結局理解のある人だけ残ればいいけど、妹や家族の周りにそれを強要するのはおかしいし、そうである必要もないし。

自分が良ければそれで良い、で片付けられるほど私にとってはやっぱり簡単な話ではないのです。

 

妹のカミングアウトについて、今まで不安で心配だった肩の荷が少し降りました。

 

結局最後は、自分を自分が一番偏見の目で見ているのかもしれませんね。

 

多分そんな気持ちが全くなくなるのは、それこそ灰になる時だと思います。